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「成年被後見人の選挙権の回復等のための公職選挙法等の一部を改正する法律」(長いよ)が、5月21日に衆議院で可決されたのに続き、本日、参議院本会議で可決されました。
以前、成年被後見には選挙権がないということを書きましたが、今回の法律によって公職選挙法第11条第1項第1号が削除され、成年被後見人も次の参院選から選挙権を行使することが可能となるそうです。

公職選挙法
第十一条 次に掲げる者は、選挙権及び被選挙権を有しない。
 一 成年被後見人
 (以下省略)


あれ?これって成年被後見人の選挙権だけじゃなくて被選挙権も回復するの?

ところで、どうも世間では「成年被後見人=何もできない人」と思われがちで、成年被後見人に選挙権を認めても誰に票を入れるか判断できるのかとか、あるいは逆に投票行動ができるなら成年後見人つける必要ないだろなどと考える一般の方もいらっしゃるようです。
でも例えば、成年被後見人であっても、結婚したり離婚したり、養子縁組したりすることができます(成年後見人が成年被後見人本人に代理して結婚したりはできません。念のため)。痛い、痒い、いやだ、○○がしたい、生きている人間なんだから意思表示はできます。
もっとも、いわゆる「植物人間」状態だったり、重度の知的障害があったりすると選挙権を行使するというのは不可能でしょうけど、認知症のご老人や精神障害者の方だとごく普通に意思表示可能だったりすることもありますし(もちろん全く意思疎通がはかれないことも多いです)、中程度の知的障害ならば投票の意味は理解可能な方もいらっしゃるでしょう。
でも投票できるかどうかと自身の財産を管理できるかどうかは全く別の問題で、例えば認知症が進行してくると、普通にお話をしているぶんには割合判断能力がはっきりしているようでも、桁数の多い計算がだんだんむずかしくなり、数千円程度のおこづかいは自分で管理できても数十万、数百万といったお金が管理できなくなってしまう(結果、何度も何度も銀行から預金を下ろした揚句お金をなくしてしまうとか、何度も同じものを購入してしまい、呆然としている)ということもあるわけで、一律に成年被後見人には選挙権は不要とか、逆に選挙権行使できるなら自分で財産管理できるよね、というものでもないんですね。

じゃあ実際に、わたしが抱えている成年被後見人さんの中で、どれだけの人が「事実上」選挙権を行使できる状態かといえば、三人くらいかな。あ、でもみなさん選挙には全然興味なさそうな気がする(笑)。

まあ、世の中には、選挙権の行使を制限されていないというのに選挙に無関心で棄権する人や、投票行動をするうえで何ら障害を抱えていないのにもかかわらず、考える能力に問題があるんじゃないかと思えるくらい「何も考えずに」投票する人がやたらたくさんいるわけで、そんなわたしたちが「成年被後見人に選挙権がいるのか?選挙権行使できるのか?」なんて言ってること自体がおこがましいとは思いませんか?(キリエル人風に)

あ、それから大事なことですが(そしてよく誤解されていることですが)、今回の法改正によって成年後見人が成年被後見人に代理して選挙権を行使できるようになるわけではありません。成年後見人が成年被後見人に代理して結婚できないのと同じことです。

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