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Iさん「サイズが合わなくなってきているものですから」
わたし「はあ。どんなやつ買ってこればいいですか」
Iさん「Mちゃんかわいいのがいいって言ってます」
わたし「はあ(いやだから、具体的にどういう風のがいいのよ・・・)」


精神科病院の閉鎖病棟に入院中の被後見人の女の子Mちゃんですが、入院が長期におよんでいるために衣類が古くなったりサイズが合わなくなったりで、だんだんと病院ワーカーのIさんから後見人に対する要望がきつくなってきてしまいました。もはや「スリッパ買ってこいや」レベルじゃすまない。

わたし「それで何がどれだけいりますか」(出先でメモ)
Iさん「えーとですねえ、バスタオルが2枚と、フェイスタオルが3枚、スエットのズボンが3本」
わたし「はいはい」(メモメモ)
Iさん「長袖のTシャツが3枚、トレーナー3枚」
わたし「え、ちょ、ちょっと随分必要なものが・・・」(メモしきれない)
Iさん「あと下着のシャツ、タンクトップみたいなのじゃなくて半袖のやつを3枚」
わたし「え、え、下着も?」
Iさん「それとパンツ3枚」
わたし「パンツもですか!?」
Iさん「それで、Mさんのスリーサイズですが・・・」


ちょっと個性的なスリーサイズだったので、実店舗に買いにいく勇気はわたしにはありませんでした。特に下着類。
タオル類は事務所の近くのアピタで買いましたが、それ以外の衣類・下着類はもう割り切ってヤフーショッピングとアマゾンでネット注文よ!

で、その結果どうなるかというとですね、アマゾンから女物下着とか女物衣類の「あなたにおすすめの商品」メールが頻繁に届くようになるわけですよ。さらに事務所PCをネットに繋げば、ヤフーショッピングからもあなたへのおすすめ商品として女物下着とか女物衣類があちこちに勝手に表示されるとか。勘弁してくれ。

そういう恥ずかしい思いをしながら、なんとかMちゃん本人に喜んでもらえるよう、本人の好きな色やらキャラクターものやら取り揃えた衣類一式もって、病院まで面会に行ってきましたよ、ええ。

わたし「ほらこのトレーナー、トトロになっているから可愛いと思うよ」
Mちゃん「着れるかな、着れるかなっ」(ちょっと興奮気味)
Iさん「今日はファッションショーだねー」



そして10日ほどたったある日、病院ワーカーIさんから電話が。
Iさん「先生、先日はどうもありがとうございました。それで実はですね・・・」
わたし「はい?」
Iさん「せっかく買ってきていただいたトレーナーなんですが、実はサイズが合わなくて・・・」
わたし「ええッあれで着れなかったんですか!?

きっと病院のご飯がおいしいんだ。たぶん。


結局、改めて3LサイズのトレーナーとTシャツを買い直して、病院まで持っていきましたけど、このサイズになっちゃうと「かわいい」ものはなかなかないですね。せいぜい本人の好きなピンクと紫色のものを見繕うが精一杯。


「こんにちわー、市役所のかたですか?」

Mちゃんとの面談を終えて、閉鎖病棟の面会室を出たところで、若いというかまだあどけなさの残る女の子に呼び止められました。
はっきりとした口調で声をかけられたので、一瞬、新しく入ったワーカーさんなのかと思いましたが、ラフな格好から患者さんだと気が付きました。
女の子「こんにちわー」
わたし「・・・? こんにちわ」
女の子「こんにちわー、市役所のかたですか?」
わたし「いや、わたしは市役所のひとじゃないですよ?」
女の子「そうですかー、市役所のかたじゃないんですか・・・」

なぜか江國香織の「緑の猫」という小説がわたしの頭の中をよぎりました。






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