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日本の民事裁判は「公開」が原則となっています。
ただし、傍聴してみても別段面白いものではありません。
大抵の裁判の期日は、書類のやりとりに終始するうえ、訴状や答弁書、準備書面などの書類が、裁判手続きのなかでいちいち読み上げられることもないため、傍聴しているだけではそもそも何を争っている裁判なのかすら判らないことが大半だからです。

ただし、今日はちょっと事情が違う。
司法書士特別研修の受講生を引率して、名古屋簡裁・地裁に裁判傍聴に行ってきました。
なぜ「ちょっと違う」かといえば、裁判所が司法書士特別研修に比較的協力的で、当日開廷される裁判の中から「おススメ」の裁判を教えてくれるからです。
何がどう「おススメ」なのかというと、要は「証人尋問」や「本人尋問」といったドラマティックな手続きが行われる裁判です。
なので、この特別研修の裁判傍聴引率を担当する日は、引率する側でありながら毎年楽しみにしているわけです。


午前中 名古屋簡裁。

とある裁判で、被告が黒人さんでした。
裁判官「ニホンゴ、ワカル?」
黒人さん「大丈夫です」

なんで裁判官のほうがカタコトなんだろう(笑)


また別の裁判で、銀行から住宅ローンの不良債権を買い取った債権回収会社が、債務者と連帯保証人の4名を訴えたと思われる事件。
裁判官「A男が所在不明、って訴状に書いてありますけど、ちゃんと所在調べてるんですか?公示送達まですること考えてる?」
原告許可代理人「いえ、その」
裁判官「B子は精神的に参ってしまい…とも書いてあるけど、そうするとB子は訴訟遂行能力に疑義が生じるんじゃないかと裁判所としては考えもするわけだけれども」
原告許可代理人「え、あ、うー」
裁判官「許可代理人、本件の事情は把握してるんですか?」
原告許可代理人「いえ、あの、よ、よく判りません…」
裁判官「今のままだと許可代理の取り消しも考えないといけないかもしれないし、C子からの答弁書は出ているのでC子との関係では裁判を続行することはできるんだけれども、全体としてどういうふうに対応をとるつもりなの?」
原告許可代理人「あの…どうすればよろしいでしょうか?」

いや、自分で裁判起こしておいて「どうすればいいでしょうか」はないだろうよ。
裁判官の懇切ていねいなお説教が30分ほど続いた裁判でした。


この後名古屋地裁に移動し、交通事故関係の裁判を傍聴。

原告・被告(ようは交通事故の両当事者)本人尋問。過失割合で争っているようです。
一方は十字路を時速50~60キロで加速しながら交差点に進入「自分が先に通過できると思った」。
他方は時速30キロから減速しながら交差点に左方から進入「自分が先に通過できると思った」。
どっちやねん(笑)。お互いに怪しさ満載な本人尋問でした。


午後も名古屋地裁で別裁判の被告本人尋問を傍聴。

事前に裁判所からは「司法書士業務外の事件なので傍聴してもあまり参考にならないかもしれません」と言われていたのですが、何がどう、「司法書士業務外」なのかは一切説明なし。
逆に興味をひかれた事件だったのですが、傍聴してみて納得。
被告代理人「被告は弁護士登録したのは何年のことですか?」
被告本人「平成○年に弁護士登録をしてうんぬん」

なんとまあ、弁護士が訴えられた事件でした。
原告代理人弁護士からの反対尋問は、同業者相手ゆえか情け容赦がなく、原告代理人弁護士のいかにも性格に問題がありそうな(笑)風貌とあいまって「この人イヤな弁護士だな」と思いながら傍聴していたものの、なるほど被告のワキの甘さは非難されて然るべき事情があったようです。
この裁判、開廷前に裁判所書記官が「司法書士の研修の方々ですか?」と傍聴席に陣取った我々一団に確認を取っていたので、もしかしたら原告代理人弁護士さんは意図的に「劇場型」の反対尋問をやってくれたのかもしれません(笑)。





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