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・・・などと改めて宣言するまでもなく、アイフルが大好きな司法書士なんて、不動産担保ローンの根抵当権設定登記を一手に引き受けていた一部ベテラン司法書士ぐらいなものだわな。
あえて誰だとは名指ししませんが。

わたしの事務所にも、時々、飛び込みでサラ金の根抵当権抹消登記の依頼がきます。
ようは自宅をカタにサラ金から多額の借金をしていたひとが、どうにかこうにかして借金を払い終えて、自宅に設定されているサラ金の根抵当権を消してくれ、という依頼です。

その中でもアイフルの根抵当権抹消に関しては、ご丁寧にもアイフルから「抹消登記手続のご案内」なる文書が借金を払い終えた(元)債務者に送られてきます。実はこの文書がひどい。司法書士に対する営業妨害なのです(笑)。


ご契約者様各位
この度はご完済いただき、誠にありがとうございました。
つきましては、弊社根抵当権の抹消登記手続に必要な書類をお送りしますのでお受け取りください。
ところで、抹消登記手続については、ご自分でなさったほとんどのお客様から、「意外にも簡単な手続だった」との声をお聞きします。中には専門家に手続を依頼される方もおられるようですが、まだお決めになっていない場合は、ご自分でお手続されることをおすすめします。


以下、アイフルによると、「お知らせしたいこと」として
①根抵当権抹消は『簡単』であることをアピール。

→そりゃあ、テメェのところから貸し付けられた借金を耳揃えて返済することの困難さに比べりゃあ遥かに簡単だわな。
②専門家(司法書士)に依頼すると報酬を請求されるが、自分で登記すれば数千円の実費だけですんで『安い』ことをアピール。
→抹消登記の報酬なんざタカが知れとるわ。テメェが毟り取った借金の利息、何百万円になっとるんや。
③法務局に一度足を運んで登記申請すれば、あとは数日後に登記完了するから『早い』ことをアピール。
→登記相談に何度も何度も法務局に足を運び、補正があれば法務局に出頭させられ、そもそも抹消登記の前提として必要な別の登記があったりすると申請取下になりイチからやり直し・・・というような手間暇を存分にかけてもいいならご自身で登記申請されればいいんじゃないですか。


ようははじめからアイフルなんかから借金しなけりゃいいんですよ(笑)。

アイフルが何を考えてこんな「ご案内」文書を送りつけてくるのか、本当のところは判りません。
業績低迷に追い込まれた恨みから、司法書士の仕事を減らしてやろうというセコイ魂胆なのか。
あるいはまた、(元)債務者が司法書士に根抵当権抹消登記の相談をすることで「これ、ひょっとして過払金発生してるんじゃね?」と気づかれてしまうことを警戒しているのか(これもセコイ)。


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わたしのブログの中では比較的よく閲覧されている記事で、遺産分割決定書を紹介したものがありました。

不動産所有者である父Aが死亡後、
その相続登記をしないうちに母Bが亡くなり、
あとにはAB間の子供であるCだけが唯一の相続人として残った場合に、
Cが「Aの相続人」兼「Aの相続人であったBの唯一の相続人」という二重の立場で、
事実上CひとりでAの遺産分割「協議」をおこなうことで、
Aから直接Cへ不動産の相続登記をすることができるよ!

…という話だったのですが、
東京高等裁判所において、このような「ひとりで遺産分割協議」という方法をとることを否定する判決が平成26年9月30日付で出されてしまったようです。
ようは遺産分割協議って、相続人が複数存在する場合に認められるんであって、Cひとりで「協議」はできんよね、Bが死んだ瞬間Bの財産は協議無用で当然にCが単独で相続するよね、でもそれはBからの相続であってAからの相続じゃないよね、という、まあ素朴に考えればそのとおりの理由なんですけど、これがたとえば父Aと母Bの間に子供がCDと複数いた場合には、CDそれぞれが「Aの相続人」兼「Aの相続人であったBの相続人」との立場で遺産分割協議を行ないAから直接不動産の相続登記ができることと比べると不公平ですわな。
この判決を受け、名古屋法務局管内においても今後は「一人で遺産分割協議はダメ」と取り扱いを変更する旨のお達しがありました。全国の法務局・地方法務局も同様の取り扱いとなるものと思われますのであしからず。

かつて、この国で「株式会社」を設立しようとすると、発起人が複数いないとダメとか、取締役は最低限3名いないとダメといったような制限があった時代がありました。
結果、実質的には一人で切り盛りしているような、自営業者に毛が生えたような状態でいわゆる「法人成り」しようとすると、自分の家族やら知り合いの名前だけ借りて、書類の上では取締役を複数揃えたりするといったことが横行しておりました。
ヒドイ例になると、本人も知らないうちに勝手に名前を使われて株式会社の取締役のひとりとして登記されてしまっているとか。 ←ちゃんと許可取っとけよ

もともと、株式会社という形態の法人は、個人ではできないような大きな事業を行なえるよう多くの人に出資してもらいましょう、大きく事業を行なうために複数の役員で物事を決めましょう、という発想のもとに設立される…はずだったのです。
ところが、日本の株式会社の大半が、実は自営業者に毛が生えただけの存在だというのが現実。
「法人成り」したほうが節税対策になるとかなんとか経営コンサルタントに吹き込まれ、みんな勢いで株式会社をつくってしまったり(節税対策も何も、その実態は単に経営コンサルタントに飯のタネを提供しているだけに過ぎなかったりするんですけどね)。

結局、日本の法律は株式会社=大規模経営というタテマエを捨て去りました。ギブアップ、もう自営業者に毛が生えたような株式会社でもいいよ、ということになり、今では名実ともにたった一人でも株式会社が設立できることとなりました。
株主1名、取締役1名、当然同一人物。これで株式会社。
個人事業主じゃダメなんかいな? ボソッ


さて、Aさんが株主=取締役の一人会社である、甲株式会社があったとします。
ある日取締役Aさんが辞任して、その知人Bさんが新たに取締役に就任することになり、これを機にAさんは甲社の全株式をBさんに譲って、つまり甲社ごとBさんに譲ってしまい、自らは甲社の経営から完全に足を洗いたいと考えています。
そして甲社の定款には次のような規定があります。
「当会社の発行する株式を譲渡によって取得するには、取締役の承認を要する」
日本の自営業に毛が生えただけの株式会社にはごく一般的に存在する「株式譲渡制限規定」というやつです。
株式を上場しているような大きな会社であれば、株式の売買は自由に行なわれ、誰が株主になろうが会社としては構わない(会社経営にほとんど影響が無い)のですが、自営業に毛が生えただけの会社では、全くの赤の他人が勝手に株式を取得して会社の経営に口をだしてくるようなことになっては一大事。日本の大半の株式会社では株式譲渡を制限する規定を設けているのがごく当たり前のことなのです。

株式譲渡制限を設けている甲社で、株式を譲渡しようとする株主Aさんと株式の譲渡を受ける相手方Bさんは、その株式譲渡につき当事者であり、特別な利害関係を持つ者となります。その一方で、甲社で株式譲渡を承認するのは「取締役」と定款で定めています。

Aさんが取締役を辞任する前に甲社が株式譲渡の承認をしようとすると、定款の規定に従えば取締役のAさんが承認するということになりますが、本件ではAさんは株式譲渡の特別利害関係人であるためその承認を決定することができず、一人会社なので他に承認をすることができる取締役は存在しません。
ではAさんが取締役を辞任した後に甲社が株式譲渡の承認をしようとすると、新たに取締役に就任したBさんさんが承認するということになりますが、本件ではBさんもやはり株式譲渡の特別利害関係人であるためその承認を決定することができず、一人会社なので他に承認を決定できる取締役も存在しません。
あらら、ドツボにはまっちゃいましたね。

司法書士が関与することなく、ネット等で入手したひな形に手を加えてつくった定款で設立した会社で、数年後にものの見事に定款の不備に足を引っ張られて躓いちゃうケースは、これもまたよくある話です。

まあ、甲社の例の場合、会社のオーナーの承認があれば何でもできるということで、「株主総会」でもって株式譲渡を承認するというウルトラCを提案。
Aさんは取締役としては今回の株式譲渡を承認できないのに、株主総会で一人株主という立場をフル活用すれば特別利害関係人であるにもかかわらず「他に文句を言う株主がいない(=利益を守るべき相手がいない)」から承認しても無問題、なのです。

知り合いの司法書士からは「自分だったらAさんから甲社に株式譲渡承認請求書を送り付けさせますよ。それで2週間経ったら自動的に甲社が株式譲渡を承認したとみなされますから」とさらに奥の手を伝授されましたが。


結論:会社は作るな。(極論)

「一宮の登記完了がめちゃくちゃ遅い」
今思い返せば、同業者との雑談でそんな話が出ていたような気もします。

例年、4月は法務局も人事異動の時期なので、登記を申請してから登記完了までちょっと時間がかかることが多いのです。
平時であれば数日で完了するはずの登記が、春先は二週間ぐらいかかったりします。
それでも例年であれば、5月の声を聞くころには、また元の事務処理のペースに戻っている…のが普通、だったはず。

5月1日にオンライン申請した不動産登記の添付情報を名古屋法務局一宮支局に持参して窓口に提出し、さて登記完了予定日はいつかなとボードを確認して愕然としてしまいました。

登記完了予定日 不動産(権利)登記 5月28日

はい?完了予定は四週間後?いくらゴールデンウィーク中とはいえ10日ほど日付を間違っているんじゃないかと何度も確認するが5月1日申請分の登記完了予定日は5月28日!
平時であれば2~3日で完了する登記だというのに、いったい法務局で何が?
名古屋法務局管内の他の支局と比べても一宮支局だけ極端に登記処理に遅れが生じているようです。

で、愛知県司法書士会一宮支部の支部総会が5月2日に行われたので出席してみたところ、来賓として招かれた名古屋法務局一宮支局長が登記処理の遅れを号泣謝罪…はウソですが祝辞もそこそこにいろいろと釈明されておりました。
名古屋法務局一宮支局長いわく、
昨年度の時点からすでに職員に欠員が生じていたところ、4月の人事異動でさらに欠員が生じ、かつ、法務局OBに委託していた一般市民向けの登記相談員が4月半ばに辞職してしまったことで、タダでさえ人手が足らずくそ忙しい中、職員が交代で連日数十人もの市民が相談に押し寄せる登記相談にいちいち対応しなければならなかったため、登記の処理ができてないよ、テヘッ☆
ということだそうです。

法務局の登記相談コーナーといえば、市民サービスの名のもとに至れり尽くせりで何でも教えてくれる、いや、教えるというレベルじゃない、登記申請書をその場で作ってくれちゃったりすることもあるそうで(そのためにどこの司法書士事務所も単純な抹消登記や相続登記の依頼がガクンと減っています)、一部司法書士からは 「民業圧迫だ!」なんて言われています。
実は名古屋法務局一宮支局からはここ2年続けて愛知県司法書士会一宮支部あてにこの一般市民向け登記相談員の人員派遣要請があり、てっきり司法書士側のガス抜きのための法務局側のポーズに過ぎないと思っていたんですが。
連日残業・休日出勤しても登記処理が1ヶ月遅れでしかできないなんて、もういっそのこと、法務局の登記相談は全部、司法所書士会と土地家屋調査士会に外部委託してしまったほうがいいのではないかね。

依頼者「父は10年前に亡くなって不動産の名義は父のままです。去年母が亡くなり、子どもは私だけなので相続人は他にはいません。相続登記をお願いします」


甲土地(亡父名義)

H13死亡   H22年死亡
 亡父 ==== 亡母
       |
       |
      依頼者



さて、相続のルールは民法という法律で定められており、相続人間で遺産分割に関する特別な取り決めをしなかった場合には、民法で定められたとおりの割合で遺産を「法定相続」することになります(遺言等その他の例外は今回は省略します)。


上記の例ですと、亡父の遺産である甲土地を依頼者が民法の規定通り相続しようとすると、まず、①平成13年父死亡を原因として、甲土地の持分1/2を(父死亡時点では存命であった)亡母、持分1/2を依頼者が相続します。次いで、②平成22年母死亡を原因として、亡母に渡った甲土地持分1/2を依頼者が相続することになります。
最終的には依頼者が甲土地全部の所有者になるので、それでもいいといえばいいのですが、不動産登記の世界では、生じた権利変動は省略せず登記簿に反映させなければならないというルールがありますから(←お役所仕事ですねえ)、土地は一筆、相続人もひとりにすぎない案件なのに、何故か亡父の相続登記と亡母の相続登記が必要になるという、登記申請件数が二件に増えて司法書士にとっては 「一粒で二度おいしい!」 (登記申請件数が増えればその分報酬もアップしますから)事態に。


…などどアコギな商売をしていると、そのうちお客さんに背後から刺されかねないので、司法書士としては亡父から依頼者へ直接名義を移転できるよう、一件の相続登記申請で済むように頭を捻るわけですが。


で、どうすれば亡父から依頼者へ直接甲土地の名義を移転させることができるか(つまり一件の相続登記申請で済む)というと、父が亡くなったことによる遺産分割協議を、現在存命中の唯一の相続人である依頼者が、「亡父の相続人」の立場と、「『亡父の相続人である亡母』の相続人」としての立場で、つまりひとりで遺産分割協議を行えばいいのです。
ひとりで遺産分割協議…。なんという違和感。
まあ、アレですよ、アレ。
「小澤一郎氏個人」と「陸山会代表小沢一郎氏」の間で覚書つくったとかいってたようなもんです。
…あんまり違和感解消しないか。


とはいえ、たったひとりで本当に「協議」なんかしていたら周囲から「ちょっとおかしい人」と誤解されかねませんので、実際には「亡父の遺産につき亡父相続人兼亡父相続人亡母相続人である依頼者が後記のとおり相続することに決定した」とかいう内容の「遺産分割決定書」なる書類を作成し、依頼者が署名押印をして相続登記の添付書類としています。


こうすれば亡父から依頼者へ、亡父の相続を原因として(亡母の相続は介さず)直接に甲土地の所有権移転ができるわけですね。

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